細胞外小胞(EV)精製キット「EXORPTION®」
EXORPTION®は多様な生体試料から細胞外小胞(EV)を簡単に・迅速に・高純度に精製可能な創薬研究用キットです。
細胞外小胞(EV)とは
ほとんどの細胞で分泌される直径50nm~150nm程度の細胞間シグナル伝達物質です。
細胞外小胞(EV)は分泌元の細胞固有の情報を有し、別の細胞に運ばれることで機能的・生理的変化を引き起こすことが明らかになっています。
現在、世界中でEVを用いた疾患の診断、治療および再生医療での開発が進んでいます。
特徴
同社独自のポリマー精密合成技術と界面制御技術によって生み出されたハイドロゲルビーズを用いており、従来の精製方法(超遠心法)に比べて高効率にEVを分離精製できます。
標準プロトコール
- 所要時間:70~90分
- 4工程の操作で簡単にEVの精製が可能
- 細菌培養上清を含む多様な生体試料からEVの精製が可能
製品概要
使用目的: | 生体由来試料から細胞外小胞を分離・精製する 研究用試薬(Not For Human) |
作用機序: | アフィニティビーズの吸水機能・界面吸脱着機能を利用した細胞外小胞の精製 |
適用検体: | 尿、血液、培養上清 など 唾液(特殊プロトコル) |
特徴: | - 短時間・簡便なプロトコル - 超遠心法と比較して、高回収率・高精製 |
容量: | 1KIT = 10テスト |
詳細 | メーカー | 製品番号 | 製品名 | 容量 | 価格 | 在庫情報 | 保存温度 | 法規制 | ||||||||||||||||||||||
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三洋化成工業 | SCI-010 | EXORPTION(R) Extracellular vesicles purification kit | 1KT | ¥80,000 | 3以上 | 室温 | - | |||||||||||||||||||||||
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よくあるご質問
どのようなサンプルから精製できますか
尿・血清・唾液・細胞培養上清から精製した実績があります。
その他、細菌の外膜小胞も精製可能です。
本精製キットでの精製にかかる時間
サンプルの吸着に30分、洗浄操作に10~30分、溶出に30分の計1時間半かかります。
サンプルの前処理
遠心分離等でサンプル中のデブリを除去したうえでキットで精製することを推奨します。
1回の精製あたりのサンプル量
標準プロトコルでは1mLのサンプルを精製することが可能です。
サンプル量が1mLより少ない場合は、PBSや生理食塩水等で希釈して1mLに調製してください。
また、サンプル中の細胞外小胞の濃度が低い場合は最大4.6mLまでのサンプルを精製可能なプロトコルもあります。
1回の精製あたりの細胞外小胞の回収量
サンプルの性質にも依存しますが、CD9/CD63 Exosome ELISA Kit (コスモ・バイオ社)による定量で20~40 pg程度、ナノ粒子トラッキング解析(NTA)にて1010~1011個ほどの細胞外小胞の回収が確認されています。
本精製キットの再使用
本キットの再使用はできません。
精製した細胞外小胞の利用
精製液に高濃度の無機塩が含まれるため、塩の存在が影響を及ぼす実験に精製した細胞外小胞を使用する場合は精製液を希釈するか脱塩作業を行ってください。
一例として、この資料のデータは以下のプロトコルで測定しています。
■NTA : 精製液を超純水で希釈した上で測定
■CD9/CD63 Exosome ELISA Kit : 精製液を0.2 w/v% BSA溶液で3~5倍希釈したうえでELISAプレートに添加
■miRNAの抽出 : EXORPTION精製液をそのままExosomal RNA Isolation Kit (Norgen社) に適用